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独自開発のエサと愛情で養殖真鯛が進化。 「GEMSのシェフが行く!」第1弾

野村不動産コマース主催の地方創生フェアは6回目を迎え、今回からGEMS飲食店の著名なシェフたちが実際に産地を訪れ、その食材の魅力を追求する新しい試み
「GEMSのシェフが行く!」が始まります。

この連載では、各地で出会った食材とシェフの感動を3回にわたってお届けします。

そして、本記事で紹介した食材を使用した特別メニューは、7月末に開催するGEMSフェアでお披露目予定です!

今回参加したメンバーのご紹介

<GEMS大門>

  • 「チッチファンタスティコ」古賀さん

  • 「ビストロガブリ」岡田さん

<GEMS三軒茶屋>

  • 「富士屋本店グリルバー」児玉さん

  • 「リザラン」金子さん

  • 「サンチャモニカ」山内さん

驚きの旨み「鯛一郎クン」の秘密

最初に訪問したのは宇和島市にある「株式会社タイチ」です。

ここは真鯛の養殖事業を行い、「鯛一郎クン」というブランドで展開しています。

料理長たちは、「立派な養殖場ですね〜」と驚きながら、共に社屋を訪れます。

代表取締役の徳弘多一郎さんとお会いし、お話を伺いました。

「養殖魚は脂が臭く、美味しくない」というプロの料理人の声にショックを受け、天然ものに負けない養殖鯛を作ることを決意した多一郎さん。

こだわりは「石油由来の物を使わないこだわりのエサ」であり、魚を養殖する際には「手間を惜しまず愛情を注ぐこと」に重点を置いています。

こだわりのエサとは、独自開発の「ウチのプレミックス」。
鯛の食性を考えた特別な餌で、天然のエビや、マリーゴールドから抽出した色素を使用しています。

徳弘さん「『ウチのプレミックス』は鯛の食性や消化に合わせて独自に配合したもので、鯛の内臓の健康を促進し、美味しさを引き出す効果があります。
なるべく天然のものを使い、石油由来のものを避けることで、脂身も適度で健康的で美味しい鯛ができるようになりました」

愛情を注ぐことが美味しさの秘訣

一行は徳弘さんの講義を受けた後、実際に餌やりの体験を行いました。

徳弘さん「技術の追求だけでなく、愛情を注ぐことも美味しさの秘訣です」

これが鯛一郎クンの美味しさの根源です。

徳弘さん「餌をあげるときには必ず『おはよう』『ありがとう』『愛してるよ〜』と声をかけながら餌をあげます。生き物ですから愛情が伝わって美味しくなると思っています。
また、直接餌をあげることで魚の健康状態や育成具合も確認できます。
毎日行うので従業員の負担もありますが、敢えてこだわりを持ち餌やりをしています」

サンチャモニカ 山内さん「餌やりを手作業で行うとは、食材に対するこだわりと愛情が感じられますね」

チッチファンタスティコ 古賀さん「私も食材への愛情を持ちながら料理をすることで、その愛情が料理に宿り、食べる人の心にも届くと感じているので、共感します」

また、活締めにもこだわり、尾びれは切り込みを入れずエラからしっかり血抜きしています。

1匹ずつしっかりと血抜きと冷やし込みを行って出荷することで、高い品質を維持したままお客様の店舗へお届けすることができます。

このように手間ひまかけて育てられた鯛一郎クンは、味わいに深みが増し、さらなる美味しさに繋がっています。

実食!シェフを唸らせた養殖真鯛の進化

新鮮な鯛一郎クンをぜひとも味わいたい!ということで、シェフのみなさんがその場で鯛一郎クンを捌くことになりました。

サンチャモニカ 山内さん「本当だ、ハラワタも全然臭みがないですね」

徳弘さん「そうなんです。餌へのこだわりによって、内臓まで臭みの少ない美味しい鯛になっています」

目で見るだけではなく、直接手に触れて調理することによって、一般的な養殖鯛との違いを実感することができました。

一行はその後、タイチの事務所に戻り、先ほどシェフたちが調理したお刺身と焼き身を実食しました。

徳弘さん「最初の一つは何もつけずに食べてみてください。切り身を上下で食べてみていただけたらなと思います」

シェフ一同「臭みがない」「弾力があって、甘みがある」とその美味しさを絶賛!

富士屋本店グリルバー 児玉さん「お刺身はもちろんですが、漬け込んだり、焼いたりどんな食べ方でも合いそうですね」

チッチファンタスティコ 古賀さん「うちだとどんな風に提供していこうかな」

リザラン 金子さん「この鯛は特別な逸品ですね。うちの店のメニューに取り入れれば、お客様に喜ばれること間違いないです」

シェフたちの反応を見て、徳弘さんもとても嬉しそう。

徳弘さん 「『鯛一郎クン』は、特別なエサと愛情を込めた育成方法のおかげで、他の養殖鯛とは一線を画す美味しさを実現しています。お客様にもその違いを実感してもらえるはずです」

サンチャモニカ 山内さん「実際に産地を訪れて、ここまでのこだわりと情熱を感じると、料理に対する思い入れも一層深まります!東京に戻ったら、さっそくこの鯛を使った新メニューを考えたいです」

ビストロガブリ 岡田さん「こうした体験は料理人としての感性を豊かにし、新たなインスピレーションを与えてくれます。徳弘さんの熱意をお客様にも伝えたいですね」

シェフたちは皆養殖真鯛の進化に感動し、満面の笑みを浮かべながらタイチの事務所を後にしました。

養殖真鯛が提供する楽しみや可能性を垣間見た彼らは、さらなる料理の深化と向上に向けて、一層の情熱と意欲を燃やしているのだと思います。

株式会社タイチさん


公式ホームページ

株式会社タイチは、昭和34年に創業し、愛媛県宇和島市で真鯛の養殖事業を展開しています。

同社は「鯛一郎クン」というブランドで知られ、天然素材にこだわった特別な餌を使用し、愛情を込めて育てた真鯛を提供しています。従業員たちは、養殖魚に対するイメージを変え、美味しさと健康に配慮した魚を育てることに情熱を注いでいる会社です。


GEMSフェアに向けたシェフたちの愛媛食材探究の旅は、食材に対する情熱と愛情を深める貴重な体験となりました。これからどのような料理が誕生するのか、期待が高まります。

実際のフェアでどの食材が提供されるかは現在検討中!

次回の訪問先は「ビージョイ」さんです。お楽しみに!